(885)Bianchi ARIAに乗って姫路へ~ひとり旅を始めた切っ掛けについて~

姫路城の手前で信号待ちをしていると、城をバックに写真を撮る家族(と思われる人たち)が見えた。
「家族で写真かぁ。うちは長いこと撮ってないような」
実家に置いてあるアルバム貼られた写真。
それを片っ端から思い出す(努力をする)。
「まだ幼稚園に入る前、ハワイで撮った写真があったなぁ」
「父、母、俺が写ってるやつなぁ」
「フラダンスの格好した姉ちゃんも、一緒に写ってたよなぁ」
「次は、小学校1年の時に行った、日光で撮った写真かなぁ」
「そうそう、雪が降ってる中で撮ったやつ」
「それにしても、子供に日光はちょっとしぶいなぁ」

子供の頃から、俺は家族旅行が好きではなかった。
ハワイに行こうがバリ島に行こうが、別府に行こうが道後に行こうが、結局、親と行動を共にする。
それが窮屈に思えた。
「家におんのと一緒やんけ」。

初めてひとりで旅に出たのは、社会人2年目。
終電までの残業と、休日出勤が当たり前。
そんな環境で担当プロジェクトに向き合っていたが、「これは適当に休みを取らなあかんで」と上が判断したのだろう。
急に休暇をもらった。
確か、平日3連休だったと思う。
まぁ、嬉しいことは嬉しい。
しかし、不意を突くように連休をもらっても…だ。
何をすればいいか分からない。
「昼間から飲みに行けへんか~?」と友達を誘っても、平日はみんな仕事をしているだろうし、当時、暇を見付けては読んでいた横溝正史の小説と向き合おうにも、「3連休を金田一のみで潰すのもどうやろ?」だ。
悩む。
悩む。
悩む。

悩んだ末、俺はひとり旅に出ることを選んだ。
行き先は尾道。
多分、この辺のことは、かなり前に書いたため省くが、とにかく…だ。
以来、「旅と言えばひとり旅」が当たり前に。
まぁ、ひとりだと不便さを感じることもあるが、気楽なのがいい(いい!)。
ただ、何だろう?
横断歩道の向こう側にいる家族を見ていると、「いつもひとりってのも問題やな…」。
そんな心境になった。

信号が青に変わり、ゆっくりと進む。
「う~ん」
当初、城の外側を囲む車道を走るつもりでいたが、天守や石垣、門を見ていると、「やっぱり中を走りたいよなぁ」。

城の中を走りたい。
走りたいが、問題もある。
城の中でジョギングしている人はいそうだが、ロードバイクで走るのはアリなのかナシなのか?
管理事務所の人に注意されないだろうか?
「う~ん」
「考えるよりも、とりあえず行ってみよか」
サドルを降り、ハンドルを押して大手門へ続く橋を渡る。

つづく

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする