(987)理不尽に苦しみ、夜、走る。

「世の中は、自分中心に構築されていない」
そんな当たり前のことを、身を持って思い知らされたのは、社会人になってからだ。
まぁ、学生時代も頭では理解していたが、基本的に社会に甘えていた。
甘えが許される…と思っていた。

甘えが許されない世界に足を踏み入れた、社会人1年目。
同期とは冗談を言い合い、仕事の後に居酒屋やゲーセンに行ったりと、良好な関係を築けた。
ただ、上司はとても怖く、仕事のことで相談を持ち掛けると、常に半ギレ。
「なんて理不尽な人なんや…」
そう感じたものだ。
まぁ、後になって思い返せば、そんなもの、理不尽でもなんでもないが。

新しいプロジェクトが始まると、体制が変わり、上司も代わる。
運悪く、課題を抱えまくったプロジェクトを担当すれば、何週間も休めず、終電で帰る日々が当たり前。
激務が体の具合に影響したのか、作業部屋の隅で咳き込んでいると、「お前は体調管理ができてない!」。
上司、ぶちギレ。
「おっさん、その体調管理をさせて頂ける時間を俺にくれよ」と思いつつ、「すみません…」。
理不尽さを感じたものだ。

それなりに仕事と向き合い、ある程度の結果が残せるようなると、自然に部下が増える。
1人から始まり、5人、10人、30人、50人…。
彼らが増えれば増えるほど、やりがいも感じた。
が、「世の中は自分中心に構築されていない」を理解できていない新卒にはうんざり。
まず、常識が違いすぎる。
また、意見や質問をクレームっぽく言う。
「Excelが○○で××なので、作業が捗りません!」とキレ気味に言われた時、「それはMicrosoftに改良要求を出してくれ…。俺に言わないで…」と思い、理不尽さを感じたものだ。

とまぁ、色々あったが、所詮は社内の話。
本当の理不尽、ハイレベルな理不尽は、取引先に与えられる。
「え!?急に期限決められて、聞いてない作業を振られても…」
「めちゃめちゃなボリュームの作業、いきなり投げられても…。『今日は帰るな』ってことか…?」
そういった緊急対応依頼なら、まだいい。
慣れた。

最も恐れているのが、反省会。
プロジェクトの後にある反省会。
すんなりと完了したプロジェクトは、何も問題は無い。
ただ、何かと問題があってバタバタした場合、会社同士で責任の擦り付け合いをする。
人間未満の生き物が繰り広げる、絶望的に愚かで浅ましい世界だ。

我々は設計書を書きたい。
しかし、取引先が仕様を決めない。
期限を過ぎても仕様書を提示してくれない。
設計書を書きたくても書けない。
仕様の分からないものなど、書きようが無い。
結果、取引先のせいでスケジュールがぐちゃぐちゃになり、現場は混乱。
必死に対応し、何とかリリースしたが、反省会では「あなたたち(うちの会社)が悪い」と。
「仕様がなかなか決まらないことを知っていながら、私たち(取引先)の尻を叩かなかった。よって、あなたたちが悪い」と。
それを聞いて、最初、「え!?そんなロジック、アリなん?」とびっくり。
しかし、力関係や政治力の前では、常識など無意味。
大いなる理不尽を感じつつ、「我々は脇が甘かったんやなぁ」と涙を飲んだ。

そんな理不尽も、今では何とも無い。
理不尽を繰り返し受けることで、免疫が付いた。
理不尽こそ当たり前。
理不尽こそ現実。
理不尽、大好き。
「世の中は自分中心に構築されていない」ため、理不尽を愛し、楽しむのだ。

とまぁ、長々と語ったが、本題はここから。
先日、「これは許容範囲を超えてるわ…」。
俺の中で新記録の理不尽と向き合うことになり、かなりたじろいだ。
「納得いかんよなぁ」
「どう考えてみると、納得いかんよなぁ」
「気持ちの整理、難しいなぁ」
「普通に無理やで」
「金もらってるから…では、すまんレベルやなぁ」
気に入らない。
気に入らない。
気に入らないが、それなりに対応を終え、「今日は帰ろ…」。

むしゃくしゃする気持ちが、脚へ、クランクへと伝わり、ロードバイクはいつもより速く駆ける。
速度が上がれば上がるほど、気分はすっきり。
「こういう時、ロード通勤の恩恵を受けてる…って思うわぁ」
クランクを回しながら頷き、さらに脚を回す。
「とことん走ったる!」
「燃え尽きたる!」
「うらぁー!」
次の日、筋肉痛になり、随分と辛い思いをした。

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