(1007)ロードバイクに乗って、徳島のデビルマンを見に行こう!-2

3時10分。
ハンドルに手を添え、夜の町をぼんやり眺めていると、近くに白い車が止まった。
「krmさん、おはようございます」
窓から顔を出すNさん(50代 男性 趣味は釣り)。
「どうも、おはようございます」
車に近寄り、トランクにロードバイクを積もうとする俺。

「あの、今日はそのまま乗せんと、前輪だけでも外してもらえますか?」
「え?あぁ、分かりました」
ホイールを外す必要がある…ということは、荷物が多い。
荷物が多いということは、他にも参加者がいるようだ。

積み込みを終え、後部座席へ。
「ねぇ」
一応、確認を取っておきたい。
「今日は他にも誰か乗るんですか?」
ハンドルを握るNさんに話し掛ける。
「はい、もうひとりいます。釣り友達でしてね。今から迎えに行きます。彼とは3時30分に待ち合わせてます」

10分後、隣の隣の隣町の路肩に停車。
「Nさんらは、何時から何時まで釣る予定ですか?」
「6時から13時の予定です」
「13時!?いつも15時ぐらいやのに、今日はえらい早いですね」
「ちょっとね、夕方に予定がありましてね」
「そうですかぁ。じゃあ、俺もライドの予定を考え直さなダメですわ。ま、とにかく、帰りは13時に渡船乗り場で待ち合わせ…ですね?」
「はい、少々前後するかも知れませんけど」

ふたり、車内で話していると、3時30分を過ぎた。
5分も過ぎた。
「あの、Nさん。確認ですが、『もうひとりの人』とは3時30分に待ち合わせてるんですよね?ここで」
「はい」
「間違い無く?」
「はい」
「『もうひとりの人』には、自分のこと、伝えてますか?」
「はい。『鳴門に着いてから、ロードバイクで走り回る人も一緒です』と伝えていますよ」
俺には理解できない。
初対面の人間がいる状況で遅刻する、「もうひとりの人」の神経が理解できない。
無礼すぎる。

と、いかにも釣り人らしい格好の男が車に近寄り、「すみません。ちょっと腹の具合が悪くてねぇ」。
言い訳をしながら、助手席に乗り込んだ。
「おはようございます」
「おはようございます」
それぞれ朝の挨拶した後(夜中だが)、「どうも初めまして。Eです(見たところ60代 男性)」。
助手席から窮屈そうに振り返り、軽く会釈する彼に対し、俺も「krmいいます」と返した。

Eさんは社交的な性格なのか、車内は彼のどうでもいい話に包まれた。
「そういえば、krmさんは自転車に乗るんですよね?」
「はい、まぁ」
「今、後ろに積んでるんですよね?」
「そうです」
「おぉ、いいですねぇ。私も若い頃は自転車が好きでねぇ。6段か7段のに乗ってました。今は何段が主流ですか?」
「自分が乗っているタイプだと、前が2枚で後ろが10枚、11枚が当たり前ですかね」
「すごい。それはチェーンの進化なんですよ。強度がありつつ細いチェーンが作れるからこそ、スプロケの枚数も増えるんですよ」
「なるほど」
「ちなみに、krmさんのはどこのメーカー」
「パーツに関してはSHIMANOです」
「おー。私が使ってる釣具と一緒。SHIMANOはねぇ………」

目を開けると、セブンイレブン。
渡船乗り場の近くにある、セブンイレブン。
「あぁ、もう鳴門に着いたんかぁ」
いつの間にか、俺は眠りに落ちたようだ。

「ふたりとも、買い物してんのか…」
窓の外に目を向けながら、ぼんやりと記憶を辿る。
「何やろ?随分と熱心に語られてた気がするなぁ」
「Eさんから、SHIMANOがどうのこうの…って」
「あっ!」
「人の話の途中で寝てまう俺、無礼すぎるよな…」
「ほんま、ありえへんわ…」
反省していると、「あぁ…」。
また眠りに入った。

つづく

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