(1010)ロードバイクに乗って、徳島のデビルマンを見に行こう!-5

赤信号に何度か捕まりながら、鳴門駅へとクランクを回す。
「そやそや、この角を左に曲がって…やな」
道が少し狭くなり、右側に公園が見えた。
「何や?あの黒いのは?」

脚を止める。
「おぉ、機関車が置いてあるわぁ」
「何回も走った道やのに、今まで気付けへんかったわ」
子供の頃、「銀河鉄道999」が大好きだった俺としては、立ち寄らなければ気が済まない。
「うん」
左右を確認し、道の反対側へ。

機関車は、塗装が剥がれている箇所や錆びている箇所があり、少し痛々しく思えた。
サドルから降り、公園に入って機関車の周りをゆっくりと歩く。
「何か書いてあるな」
アイウェアを外し、視線を説明看板へ。

「私の履歴とごあいさつ C-11型66号蒸気機関車」から始まる。
そして、「制作会社 汽車製造株式会社」、「製造年月日 昭和10年3月18日」、「全長 12.65メートル」、「配属箇所 松山機関庫 昭和10年4月~昭和17年1月…」などなど、履歴書っぽい説明が続く。
最後に、「昭和45年4月23日、鳴門市民のお招きにより当地にまいりました。余生をこの撫養第三公園で静かに過ごしたいと思います。現役時代の35年間を回顧すれば感慨無量なものがございます。どうか皆さん、私を可愛がって下さい」と。

「あぁ…、この機関車には人格があるんやなぁ…」
心に染み渡る文章。
それに触れた気分だ。
普段、「醤油全部乗せをポチり、5分で着丼!とぅるんとぅるんの麺が旨し!美味しゅうございました」といった、根本的に面白くない人が勘違い丸出しでキャラ設定し、そして書いた、面白くない上に気持ち悪い文章を目にするからか、心が洗われた気分にもなる。
「あぁ…。もう1回、読み返そう…」

説明看板の前で悶えるように感動した後、俺は我に返った。
「うん」
辺りを見回す。
と、誰もいない。
機関車の周りどころか、公園には誰もいない。

「おかしいな」と思う。
撫養第三公園のC11は、人気スポットとしての要素がある。
にも関わらず、閑散と言うか殺風景な景色。
「これはテコ入れが必要やな」
鳴門市から要請されたわけでもないのに、勝手に考える。

まず、機関車の内部を開放すること。
外観だけでも見応えはあるが、「中に入りたい」。
俺のように、そう感じる人のニーズにも応えた方がいい。
ついでに、内部の改装も。
丸型計器を緑や黄色、赤に光らせる。
何の意味も無いが、グラフィックイコライザーを設置。
そして、「OK Google」と話し掛ければ、機関車と会話ができるように。
あと、金髪の姉ちゃんとジャガイモみたいな顔をした子供を、そこら辺にうろつかせておく。
「いいねぇ。雰囲気があって、いいねぇ」

鳴門市長様へ
ご一考頂けましたら幸いです。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
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