(1040)ロードバイクに乗って泉州を走る、墓参りライド~赤信号男~

武庫大橋を一気に下る。
ロードバイクは、クランクを回さずとも勝手に加速していき、「このまま大阪を目指せ!」。
心の中で叫んだ瞬間、信号は青から黄色に、そして赤へと変わった。

出鼻を挫かれた気がしないでもないが、まぁ、いい。
世の中が俺を中心に成り立っていないように、世の中の信号も俺だけの都合を優先してくれない。
青を維持してくれない。
当たり前のことだ。

しばらく待っていると、信号は青に。
右足に軽く体重を乗せてペダルを踏む。
次に左足を「パチッ」。
ビンディングペダルをはめて、ゆっくりとクランクを回し始める。
やがて、スピードは加速し、「行っけー!」。
心の中で叫ぶ前に、赤信号。

信号待ちの間、考える。
気のせいかも知らないが、また、単なる被害妄想かも知れないが、家を出て3㎞ほど。
ここまで全ての信号に引っ掛かっているような。
俺は、「雨男」ならぬ「赤信号男」なのか。

気に入らない。
そして、強烈な違和感を覚える。
「おかしいな…」
「どう考えてもおかしいよな…」
「あっ」
勘付いた。
「交通規制課の陰謀か…?」
そうだ。
そうとしか思えない。
おそらく、俺が寝ている隙に、ロードか俺の体にGPSを仕込んだのだろう。
そのせいで、俺が信号に近付けば強制的に赤にする…と。
俺の位置情報は兵庫県警から大阪府警にも共有され、行く先々で赤信号に苦しめられるわけだ。
なるほど。

冗談はさておき、「やっと青に変わったわ」とクランクを回す。
どうせ、必死に回したところで、すぐに赤信号。
「ホテルには、暗くなるまでに着いたらええやろ」
「そう考えたら、時間に余裕あるし、ゆっくり進もうか」
そうだ。
イライラ、カリカリするよりも、おおらかな気持ちでライドを楽しもう。
信号待ち連発込みで、ライドを楽しみたい。

考えてみると、俺は仕事のスケジュールに縛られる日々を繰り返し、いつの間にか心のゆとりを失っていた…のかも知れない。
そうだ。
信号ごときにイラつかず、のんびりと走り、心のゆとりを取り戻そう。
「ホテルがある泉佐野までの45㎞、もう全ての信号が赤になってくれてもいい。いや、むしろ、なってほしい!」
「仮に青でも、むしろ青でも敢えて止まる!」
考えているだけで、心のゆとりを取り戻した気がする。

と、前方の信号が赤に。
ムカムカ…ムカムカ…。
ムカムカ…ムカムカ…。
俺は、よほど人間が出来ていないのだろう。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
これからも読んでくれると嬉しいです。
ついでに押してね。
↓↓↓↓↓

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする