(32)暑さと苦しみの思い出がいっぱい。ロードバイクで岡山旅行。-6

ぐっすり寝た。
「清々しい朝だぜ」とひとり呟き、枕の横に置いていたスマートフォンの画面を見た。
そこには、チェックアウトの時間、11時少し前の時刻が表示されている。
目覚めた10秒後に、心臓がとまりそうになった。
最悪の目覚めだ。
朝5時頃に起きて、その30分後に出発するはずだったが、いきなり予定が狂った。
大急ぎで帰り支度をして、ホテルを出る。

行きとは別のルートを確認して、西宮市の家を目指した。
昨日と同様、今日も暑い。
少し走っただけで汗が出る。
「先が思いやられるなぁ」と思ったところで、さっそく今日1回目の休憩。
スタートして20分足らずで、コンビニに入った。

コンビニは、涼しくて癒される。
売り場に向かい、ペットボトルの水を適当に買おうとしたところ、「新発売」のポップが目に入る。
「南アルプスの天然水?前からあるやん。何が新発売なんやろ?」と興味が湧き、それを手に取った。
レジで清算してから、コンビニの駐車場で一口飲んだところ、吐きそうになる。
ラベルをよく見たら、「南アルプスの天然水スパークリング」とあるではないか。
「スパークリング?しまった…」と思ったが、よくよく考えてみると、これは怪我の功名だ。
昨日もクソ暑い中を走り、水分補給を心がけたが、その度に願った。
「コーラやライフガードを飲みたい」と。
「カラカラの喉に炭酸飲料を流したい」と、それを心から欲した。
だが、「そんな甘いものを飲むと、余計に喉が渇く」と思い、なんとか我慢。
辛い経験だった。
ところがどっこい、もう大丈夫。
俺には南アルプスの天然水スパークリングがある。
甘くなく中毒性もなく、炭酸水の喉ごしを楽しめる。
それに気づかせてくれたサントリー、ありがとう。

サントリーから元気を与えられた俺は、保存したルートラボを確認し、復路を進む。
ところが、どうもおかしい。
ずっと住宅街の中を走っている。
最初、「この道は、橋か何か軽車両進入禁止の道を回避する意味があるのだろう」と考えたが、どうも違和感を拭いきれない。
ここは、冷静になろう。

このルートが掲載されていたブログの内容を思い出す。
岡山から大阪方面に行った人のブログだ。
「確か、大阪方面に行く前に、借りてたDVDを返しに友達の家に寄ったとか書いていたよな」。
次の瞬間、「まさか!」と思った。
「DVDを返しに友達の家に寄ったことも込みのルート!?」。
ホテルをチェックアウトして既に1時間半は経過していたが、俺はまだ岡山市から出ることができなかった。

※この記事は、2019年2月1日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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