(290)祝 オーダージャージ完成。その喜びと虚しさ。

宅急便が届いた。
我がチーム(おっさんたち)のオーダージャージが、ついに届いた。

もともと、12月1日の伊勢志摩サイクリングフェスティバルにみんなで着ていく予定でいた。
オーダーをお願いしたメーカー、パールイズミの担当者さんには、イベントに間に合うよう「納品希望日:11月末」と伝え、配慮してもらい(感謝しかない)、11月30日に届けてもらった。
のはいいのだが、俺は迂闊だった。
11月30日は、朝からサイクルトレインに乗って伊勢志摩に移動しなくてはならない日。
宅急便を受け取る時間は無い。

しばらくはチームで走る予定も無いし、12月のこの寒い時期にジャージをアウターにして走る度胸も無い(着ても、上にジャケットを羽織る)。
オーダーした長袖ジャージが活躍する機会は、春先まで無いだろう。
だが、ジャージが手元に届き、広げてまじまじと見て、喜びが込み上げてきた。

以前働いていた会社の派遣やバイトの人の中でピストバイクが流行っていた。
自分も少し乗らせてもらったが、特に感動は無い。
「ブレーキあれへんやん」と、焦った記憶しか残っていない。
その後、時間に余裕が出来てクロスバイクにはまる。
次は、ロードバイクに憧れてロードに乗り始め、今に至る。
そんな俺だが、まわりに自転車友達がいない状況からスタートし、今ではチームに所属しジャージを揃えるなんて、えらく出世をしたものだ。

宅急便の紙袋を破ると、ジャージが5枚。
俺の分が2枚で、Aさん分2枚、Bさん分1枚。
とりあえず、俺の1枚を袋から出して、広げてみる。
「やってもうたな…」。
無駄に個性的なデザインにしてしまったため、一瞬、着るのをためらったが、袖を通して、鏡の前でポージング。
「あ、ええ感じかも」。
「むしろ、かなり格好いい」。
「自分、大好き」。
好印象を持った。

届いたジャージの袖は青色だが、もともとは、紺色にしたいと考えていた。
オーダーをする際、メーカーが指定したテンプレートに対し、こちらの方でざっくりデザインして提出しなくてはならない(イメージを伝える意味で)ので、俺なりにRGB値を調べて、「これや!」という紺色を指定した。
パソコンやスマートフォンの画面で見ると、イメージ通り。
「問題無いわ」と、メーカーに送付。
また、メーカーに希望を伝え調整してもらう。
そして、デザインが決まった後、本来なら、色見本(ハンカチぐらいのジャージの素材に、デザインをプリントしたもの)を送ってもらい、こちらでチェックし、GO!
なのだが、納期を短縮してもらうため、色見本の確認をスキップした。
それが仇となる。
「スマホで見た色と、実際にジャージにプリントされた色、ちょっと違うやん…」。
少しがっかり。
ただ、何度か見ているうちに、「これはこれで格好ええやん」と思えるようになった。
俺はプラス思考なのかも知れない。

「お待ちかねのオーダージャージ、届きました」。
俺はチームのメンバー、AさんとBさんにメールを送った。
「お渡ししますので、都合の良い日時、場所を教えて下さい。宜しくお願いします」。
メール不精のAさんからは、返事が無かった。
これは想定内だ。
Bさんからは、「わかりました。受け取りに伺いますので、都合がいい日時を教えて下さい」。
質問を質問で返された。
「なんやねん?」と素直に思う。
「せっかくみんなで着るチームジャージを作ったのに、AさんとBさん、そして俺には、温度差があるよなぁ」。
「俺が窓口になって、メーカーの担当者さんとメールで折衝を繰り返して、俺の方で精算もしておいたのに、それはないよ」。
40を過ぎて、こんなパターンで虚しくなるとは、俺は想像もしていなかった。
本当に、それはないよ。

「チームのジャージを作ろう」と、酒の席で提案したのは俺ではなかった(確か、Bさん)。
ただ、俺がリーダー的な立ち位置にいたので、俺が音頭をとり、Aさんも乗り気になった。
「みんな、それぞれ仕事があって忙しいやろから」と、俺なりに対応したつもりだが、「受け取りの日時や場所すら指定してもらわれへんのか?」と思うと、ため息しかでない。
「お渡ししますので、日時を教えて下さいね」は、そんなに難しく理不尽な要求なのか?
「××月××日にどこどこで受け取ります」と答えるのは、苦痛なのか?
「俺の方が非常識なのか?」、「いや、多分、普通やで」と、自問自答を繰り返す日々。

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