(76)抱きしめて眠りたい。初めて買ったホイール、FFWDのF4R。-4

俺は舞い上がった。
いきなりあった。
天井から吊るされているホイールの数は、それほど多くなかったと思うが、中でもひと際目立つホイール。
赤いスポークだ。
FFWDのF6RとF4R。

実物を見て、値段を確認して、そして悩む。
ともに12万円~15万円の値段で、F4Rの方が少し安い。
ただ、高い方のF6Rは、リムの高さ60㎜で、見た目が抜群にやばい。
努力など一切しなくても、履いてるだけで女にもてそうな感じだ。
心がF6Rになびいているのを実感する。
ただ、「本当にこれでいいのだろうか?」とも思う。
「俺に使いこなせるだろうか?」という不安も募る。
今更だが。
夢の高速巡航を実現してくれそうなホイール、F6R。
しかも、スポークが赤くて格好いい。
だが、普段、走るのに高速巡航する必要が無い気もする。
そもそも、それを実現できる環境が少ない。
俺が普段走っている近所の道だと、信号も交通量も多くスピードが出しにくいし、サイクリングロードに出ても、歩行者の飛び出しに気を付けなくてはいけないので、スピードを出しすぎてはいけない。
う~ん。
「この期に及んで、まだ悩むか?」と自分に呆れてしまう。
にっちもさっちもいかない。

10分ほど、吊られたホイールを見上げながら、やっと結論を出す。
「なら、ここは手堅く、安い方のF4Rにしよう」と。
F4Rは、リムの高さが45㎜で、見た目のインパクトはF6Rに劣るが、それでも俺が持っているホイールより圧倒的にいい。
同じ虫でも、蝶と蛾ほど違う。
また、リムが高すぎるF6Rより、これぐらいの方が使い勝手がいいような気もしてきた。
それに、少し安いし(←決め手)。

近くにいた男性の店員さんに声をかけてみる。
「すみません。あのホイール、欲しいんですけど」
F4Rを指差しながら、続けてざまに質問を投げた。
「自分は、ホイール単品で買うのは初めてなんですが、備品などで一緒に買っておいた方がいい物って何かありますか?」
「そうですねぇ。まず、タイヤですね」
俺は、「そりゃそうやわな」と思った。

「何かおすすめのタイヤがありますか?」と聞くと、タイヤの売り場に誘導された。
そして、店員さんは、あるタイヤを手に取り、「これが一番メジャーですかね」と言われた。
vittoriaのcorsaというそのタイヤは、チューブラータイヤだった。
「あ!」
我に返った。
俺は、ホイールのリム高やスポークの色に気を取られ、重要なことを失念していた。
買おうとしているホイールは、チューブラーホイールなんだ。

※この記事は、2019年3月6日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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