(79)抱きしめて眠りたい。初めて買ったホイール、FFWDのF4R。-7

カーボンホイール用のブレーキシューを取り付けた。
これで万全の状態だ。
やっと、カーボンのセミディープリムホイールで走れる。
ロードバイクをスタンドで立て、軽くホイールを回し、ブレーキレバーを引く。
カラカラと音を出して回っていたホイールが、しっかりと止まった。
これで、安心して乗れる。
ロードを肩に担いでマンションの階段を降り、向かいのビルの壁に立て掛けた。
ロードを、そしてホイールを横から見て、俺、ご満悦。

ゆっくり走ってサイクリングロードに出てから、本気で足を回す。
ちらちらとサイコンを見ると、今まで使っていた安物のアルミホイールより少し速く走れているようだ。
「ゴー」という音を鳴らしながら、25㎞ほど走った後、帰る。
マンションの下でロードから降り、またしても向かいのビルの壁に立て掛け、「格好ええなぁ」と見とれていたら、リムの表面に黄色い粉がかかっているではないか。
サイクリングロードは、芝生や砂場に囲まれている道なので、少し走っただけで砂ぼこりが付着するが、黄色い粉は初めてだ。
その原因は、すぐにわかった。
ブレーキシューだ。
俺は、swiss stopの黄色いブレーキシューを使っていたのだが、ブレーキをかける度に、それが削れて、リムに付着していた。
「こんなに削れるんやったら、交換する頻度には気を付けなあかんなぁ」と、肩を落とす。
結構な値段がするのだ。

しばらく経ち、この新しいホイールを履いてちょっとした旅行を計画した。
行き先は、淡路島。
ホテルを予約して、夜は酒を飲んで寝て、明るい時間帯にアワイチ。
当日、とにかくパンクだけはないよう祈り、家を出た。
淡路島は、電車が走っていないので、何か不測の事態があった時、不安がある。

明石からジェノバラインに乗り、淡路島の岩屋港で降りる。
いつ来ても景色がいい。
そして、走りやすい。
しばらく南に向かって走ると、ホテルが見えてきた。
俺は、駐車場でロードを逆さに置き、お気に入りのホイールを外して、輪行バッグに収納する。

フロントでチェックインを済ませ、部屋のある階に上がろうと、エレベーターに乗った時、俺は悲劇に見舞われた。
思っていたよりも早く扉が閉まったため、俺と輪行バッグが扉に挟まれたのだ。
怪我はなかったが、自分の体よりも、一緒に挟まれたフレーム、ホイールの方が心配である。
エレベーターの中には、「長めに扉を開けておく場合は、このボタンを押して下さい」と、注意書きがある。
知るか。

部屋に入り、大急ぎで輪行バッグを開け、ホイールを取り出し、破損箇所はないかチェックした。
走行に問題は無いだろうが、一部、スポークの赤い塗装が剥げている。
その原因が、エレベーターに挟まれたからなのか、走ってる間、小石にでも当たったのかはわからないが、かなりの精神的ダメージを食らう。
夕方になり、近くの飲み屋に行き、酒を飲んだが、ちっともうまくなかった。

※この記事は、2019年3月9日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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