(102)Bianchiのカーボンロードに乗って、淡路から帰る。-2

阪急京都線に乗り、懐かしい風景を楽しむ。
大学時代、毎日ではなく、3日に1回ペースで乗った思い出深い電車だ。
毎日乗っていれば、留年せずにすんだだろう。

阪急淡路駅で降り、下町をとぼとぼ歩き、カンザキバイクに着く。
団地の下にあるショッピングセンターの一角。
店頭にママチャリが所狭しと並べられている。
「ほんまにここでロードバイクが売ってるんか?」と一瞬不安になったが、入店し、奥にロードが展示されているのを確認して、ほっとした。

店員さんは皆、それぞれ忙しそうに作業をしていたが、自転車だらけの店内に細く伸びる通路の向こうから、ひとりの店員さんが歩いてきた。
俺は、先日電話した旨と、自分の名前を告げ、組んでもらったBianchiのカーボンロードを見せてもらった。
「いいねぇ」。

スタンドを設置し、ロードを立て、サドルをまたぐ。
若干、サドルを高くしてもらい、軽くペダルを踏む動作をしようとした時に、ふと思い出した。
SPDペダルを買わなくてはいけない。
俺は、SPDシューズを履いてここまで来たのだ。

「購入するので、SPDのペダルを取り付けてくれますか?」と店員さんに言うと、テキパキと対応してくれた。
が、何度踏んでもすべる。
シューズとペダルが固定されない。
それもそのはず、店員さんが取り付けたのは、SPD-SLペダルだった。
SPDとSPD-SLでは、規格が異なるので、仕方がない。
おそらく、「ロードやねんから、SPDと言えばSPD-SLのことやろ」と、店員さんは判断したのだと思う。
申し訳ないことに、当時の俺は、まだSPD-SLではなく、SPDのシューズを履いて、SPDのペダルを踏んでいた。
こうなったのも、「SPD-SLではなく、SPDペダルをお願いします」と、正確に伝えなかった俺にも問題がある。
商品を傷物にして、すみませんでした。
罪滅ぼしの意味も込めて、CATEYEのテールライトと、店員さんに勧められたWAKO’SのVarious coatも購入し、俺はお店を出た。

車体を壁に立て掛け、まじまじと見る。
フレームカラーのチェレステが綺麗だ。
また、サドルとバーテープが黒なので、全体に締まりがあるように思える。

「さぁ、帰ろう」
サドルにまたがる。
初めてカーボンロードに乗った。
走ってみると、フレームが少し小さく感じたが、その分、小回りが利いているようにも感じる。
特別速くなったとはいう実感は無いが、俺は新しい感触を確かめるように、なにわ自転車道を駆け抜けた。

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