(89)クソブログ、ここにあり。役に立たない自転車ブログ。-1

「先週、自転車でどこどこに行きましてね」
「え、そんな遠くまで?疲れませんか?」
スポーツバイクに乗ることが趣味になってから、人と世間話をする時に、こんな会話が増えた。
普通に変わった人扱いをされることもあるが、たまにすごく食い付いてくれる人もいる。
スポーツバイクという共通の趣味を持つ人にはあまり会わないが、体を動かすこと全般が好きな人は、興味を持って俺の話を聞いてくれる。

「いくらぐらいするんですか?」
「ああいう自転車って、すごく軽いんでしょう?」
「ピチピチの服を着て走るんですよね?」
いつも聞かれることはだいたい同じで、俺は用意した答えを返す。
「前にも誰かにこの話をしたよな」と思いながら。

ある時、酒の席でいつもと同じ会話を一通りした。
スポーツバイクに乗り出したきっかけや、ロングライドする度に繰り返す失敗談を話し、2時間ほど経過。
珍しく、俺の話を楽しそうに聞いてくれる。
そんな危篤な人が話相手だったので、俺もノリに乗って戯れ言を連発していると、「それ、本にまとめて出版したらいいんじゃないですか?」と提案された。
「お、いいっすね~」と言いながらも、「誰が買うねん?」と心の中でつぶやく俺。
また別の酒の席で、「趣味はロードバイクに乗って云々」を話し、その時は、場の空気を冷たい方向に変えてしまった。
すみません。
それぞれのペースで酒を飲み進み、話題がブログになった。

一緒にいたひとりの酒飲みが、ブログを始めたいらしい。
俺はまわりからパソコンやネットに詳しいと誤解されているようで、「ブログって、どうやって作るんですか?費用とか労力は、けっこうかかりますか?」と尋ねられた。
「専門的な知識が無くても、無料ですぐにブログを始められるサービスがあると思いますよ。記事を書く手間と時間は、どうしても必要になりますが。あと、その場合、広告が入ったり、容量に制限があると思います」と回答したところ、ふと思い出す。
「そういや、あいつ(知り合い)、サーバーを間借りさせてくれる言うてたな。俺もブログやってみよか」。

スポーツバイクに乗り出してから、メンテナンスのことや走りやすい道などを調べる機会が多くなった。
それらは、ただの情報、ただの記事なのだが、よく考えてみると、会ったこともない人が、俺に教えてくれているということだ。
俺は、「世の中には、有益な情報を教えてくれる人がたくさんいるなぁ」と感謝する。
そして、「俺もブログをするなら、人の役に立つ記事を書こう」と思い、暇な時に、30~40の記事を書いてみた。
それから数年たち、ある人の自転車ブログを読んでいる時に思い出す。
「あ、前にブログの記事を書いたよなぁ。結局、ブログを始めず、そのままほったらかしてるなぁ」と。
今年(2019年)の年始、暇だったので、「そろそろブログやってみよかぁ。せっかく記事も書いたし」と、パソコンを立ち上げ「blog」フォルダを開き、以前書いた記事を読み返してみた。
年明け早々、「めちゃめちゃキモい」と本気で感じた。

※この記事は、2019年3月19日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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