(94)自己愛の塊と化した俺が、BUSHIのマスクを被る-2

新日本プロレス BUSHI選手のマスクが欲しい。
BUSHIに心をわしづかみにされ、いてもたってもいられなくなった。

「BUSHI マスク」
さっそくネットで検索したところ、デポマートというお店で、BUSHIが実際に試合で使用したマスクが売られている。
6万~の値段だが、安いとは、まったく感じない。
値打ちがあるのだ。
「買うしかない」と思い、BUSHIマスクの一覧をチェックすると、さすがBUSHI。
毎試合、別のマスクを被るので、「XX月XX日 後楽園ホールで使用」や「XX月XX日 愛知県体育館」など、ラインナップが豊富だ。
俺としては、「どうせなら、この前、観に行った大阪府立体育会館で被ってたマスクがええなぁ」と思い、探してみたが、それはなかった。
一覧に表示されているのは、俺に縁が無いマスクばっかり。
残念だ。

「なら、安物のレプリカでええか」。
ネットで探してみると、レプリカはいくらでもあった。
まぁ、格好良く「レプリカ」と言うより、「偽物」と言った方が正確な気もするが、ここはひとつ、妥協しよう。

メキシコ製でメキシコから送付される、赤と黒のBUSHIレプリカ(偽物)マスクを注文した。
値段は、1万円もしなかったと思う。
さすがメキシコ。
そんじょそこらのネット通販とは違い、3週間ほどかかったが、一応、俺の手元に届いた。

わけのわからんスペイン語が記載された袋を破り、中を確認する。
「BUSHIだ」。
さして、マスクを手に取り、俺はこう言った。
「悪くない」。
※漫画 プロレススーパースター列伝のタイガーマスク編で、タイガーマスクの中身の人が初めてマスクを手に取った時、「悪くない」というセリフを言います。
俺は、それを一生のうちに一度言ってみたかった。

さぁ、BUSHIと俺がシンクロする時がきた。
B!U!S!H!I!
入場曲が流れた(俺の脳内でね)。
鏡の前に立ち、おもむろにマスクを被る。
しぶい。
しぶすぎる。
赤と黒の魅力、いや、魔力が宿っているマスク。
そして、振り返る。
後頭部には、カラベラ(メキシコの骸骨のおもちゃ)がデザインされている。
やばい。
やばすぎる。

俺は、正面を向き、両手を胸元でクロスさせ、ついに決めポーズ!
ピッシーン!
自分、大好き。
自分、大好きすぎる。
恐ろしいほどの満腹感を感じた。
同時に「俺は今日も一段、大人の階段を下ったな」と思う。
来月、俺は、43になる。
俺が親の立場なら、息子である俺にこう言うだろう。
「頼むから死んでくれ」。

※この記事は、2019年3月24日、俺が別のブログに投稿した文章を、加筆、修正したものです。

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