(671)足の突き指と向き合う日々-3

5月7日。
スマートフォンのアラームに起こされる…と同時に違和感が…。
足下が気持ち悪い。
水浸しだ。
寝ぼけた頭で状況の把握に努める俺。

右足の突き指に苦しむ俺は、氷をビニール袋に入れ、足下に置いて寝た。
が、寝返りを打ったか何かの拍子に、ビニール袋の氷、または水が漏れてしまい、足下は水浸しになった…と。
「なるほど!」。
俺は肘をバシッと叩いた(心の中で)。

布団と床を拭き、「朝風呂に入ろうか」と立ち上がる。
「あっ」。
まだ少し痛みを感じたが、昨日の拷問レベルではない。
ふと、右足に目をやると、心なしか腫れも引いたようだ。
「これは回復に向かっているんや」と思い、「OK!」。
俺は膝をバシッと叩いた。

朝風呂に入り、着替えた後、玄関を出る。
が、すぐに戻り、靴箱に立て掛けたロードバイクを外に出した。
「今日はロードで通勤しょう」。
足の突き指が少しはマシになったとは言え、昨日、徒歩で通勤し地獄を見た。
その記憶が払拭できない。
「右足はヤバいけど、左足一本でペダルを踏んだら何とかなるやろ」。
ロードを担いでマンションの階段を降りる。

サドルに股がり「さぁ、行こか」。
ペダルを踏む。
と、「あああああ…!」。
軽く悶絶。
普段、右足から踏むため、この時も突き指した右足から…。
立ち止まって、「ハァハァ…、ハァハァ…」。
1mも進んでいないのに呼吸が乱れ、額から流れる汗が目に入った。

気を取り直し、左足でペダルを踏む。
右足は、かかとをペダルに乗せているだけなので、痛みは無い。
まぁ、左足一本で走っていると相当な違和感を覚えたが、徒歩に比べると速い上に右足はノーダメージ。
快適、快適。

右足を庇いながら走っても何とかなるものだ。
俺は逆境を乗り越えた。
「どんとこーい!はっはっはっはっはっ」。
脳内で上田次郎の声が鳴り響く。
と、赤信号。
左足を地面に着き、サドルからトップチューブに股がる。

しばらくして信号は青に。
ペダルを踏む。
「ああああああ…!」。
癖はなかなか抜けないもので、突き指中の右足からペダルを…。
自分の愚かさが身に染みた。

会社に着き、パソコンを起動した後、近くのコンビニに向かう。
200円ぐらいだったか、氷を買って会社に戻り、俺は右足を冷やしながら作業に従事しようとした。
バケツに氷を入れ、そこに足を突っ込んでパソコンと向き合えばいい。
ただそれだけの話だ…が、「はぁ?何や、これ?」。
会社に置いているバケツは小さめのサイズ。
足首をシビアな角度で伸ばさないと足が入らない。
「もうちょっとマシなバケツ置いとけよ…」。

パソコンの画面を見詰め、キーボードをパチパチ…。
右足の爪先は氷の入ったバケツの中だが、足首を伸ばし続けることに無理を感じる。
突き指は治したいが、足がつりそうだ…。

つづく

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