(893)走る。がんばれ元気を意識して走る。

ジャケットのファスナーに手を掛け、胸元まで開く。
「暖かくなったなぁ」
「もう、春かぁ」
クランクを回しながら武庫川サイクリングロードの景色を眺めていると、「おぉ…」。
新緑が芽吹いている(気がするようなしないような)。

「春やなぁ」
もう、足の爪先にサランラップを巻いたり、何枚も重ね着しなくても…だ。
快適に走れる季節が訪れたのだ。
それは、ほんの些細なこと。
ただ、素直に嬉しい。
嬉しい。

いつもなら、サイクリングロードを1往復しただけで家に帰るが、この日は違った。
暖かくなったせいだろう。
「もうちょっと走りたいな」という気分になり、尼崎をうろうろ走り、西宮をぶらぶら走り。

家に帰って、ジャケットを脱ぐ。
アンダーウェアを脱ぐ。
と、走っている時は気付かなかったが、汗を掻いた形跡が。
「いいねぇ」
やはり、汗を掻かないと体を動かした気にならない。
「もう、冬は終わったんやわぁ」と頷きつつ、もう一度「いいねぇ」。

さて、いつもの俺なら、サイクリングの後は飲みに行く。
または、弁当屋に行く。
または、王将に行く。
しかし、この日は違った。
「もう少し体を動かしたい」
「汗を掻きたい」
そんな気持ちが芽生え、ジョギング用のジャージに着替えて家を出た。

「ホッホッ、ホッホッ」
リズム良く…を意識して、脚を上げては下ろす。
冬の間は、ジョギングしても汗を掻かなかったが、今は違う。
体が火照ってきた(気がするようなしないような)
「うん、ええ傾向やなぁ」と思う。

我が人生を振り返ると、小学校の低学年まではガリガリ。
小3の辺りから太り出し、高校を受験する頃には身長165㎝にも関わらず、体重は最高82㎏。
どう考えてもおかしい。
まぁ、高校に入ると環境が変わったからだろう。
一気に20㎏ほど落ち、そして青春時代を過ごした。
が、社会人7年目(ぐらい)に…だ。
また太り始めた。
朝から晩まで座りっぱなしで体を動かさない。
そんな仕事のせいか、ストレスのせいかは分からない。
ただ、気付けば再度82㎏へ。
その後、クロスバイク、ロードバイクとの出会いが契機となり、体重は落ちた。
が、ラーメン友達に誘われラーメンを食いまくることで、またブクブクと…。

ちなみに、今は60㎏前後をキープしている。
今後も、最悪このラインは維持しておきたいので、サイクリングにジョギングに…と、体を動かし汗を掻くことは望ましい。

「ホッホッ、ホッホッ」
脚を上げ、そして下げる。
「がんばれ元気」を意識して走る。
と、前方にラーメン屋。
「あぁ…」
吸い寄せられそうだ。
しかし、ここでラーメンを食ってしまうと元も子もない。
ジョギングしている意味が無い。
減量に耐える父ちゃん(シャーク堀口)をイメージし、俺はラーメン屋を素通りした。

と、また見えてきた。
前方にラーメン屋が見えてきた。
吸い込まれそうだ。
しかし、ここでラーメンを食ってしまうと元も子もない。
ジョギングしている意味が無い。
でも、食べたい。

「ええか?よく考えろ」
脳内で、もうひとりの自分が囁いた。
「ここでラーメン1杯食ったところで急激に太ることはない。また、食わなくても急激に痩せることもない」
「まぁ、そうやな」
「でもな、無駄に食べない…その我慢を継続していくことが、結果に繋がるんや」
「確かにそうやわ。すごい説得力」
俺はラーメン屋を素通りした。

自分を律する俺。
ストイックな俺。
「あぁ、自分大好き」と自己愛の塊になったところで、「またかよ…」。
前方にラーメン屋が見えてきた。
「あぁ…」
吸い込まれそうだ…。
吸い込まれそうだ…。
吸い込まれた。
「これからは欲望に対し忠実であろう」と思う。

伊勢海老の風味が効いたスープ。
ニンニクがいい仕事をしている。
「久々に来たけど、やっぱり『にしのみやラーメン』は美味いなぁ」
ご馳走さまでした。

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コメント

  1. トマニョーロ より:

    最後の5行がグルメレポートw

    • krm より:

      記事を書きながら、ラーメンの箇所で「結局、何の話がしたいねん?」と思いましたね。
      我ながら。