(943)三重県から来たロード乗りの客人~ガッタンガッタンの道~

少し蒸し暑くなってきた。
「ちょっと休憩しよか」
脚を止め、ボトルの水を口に含む。

「えぇ、あれは何ですか?えぇ」
背後よりSさん(三重県在住 40代 男性)が話し掛けてきた。
彼の言う「あれ」とは、「であい橋」のことだろう。
「あのジャングルジムみたいなんは、T字橋です」
「えぇ、まぁ、作りかけのタンクかと思いましたよ。ふふふ」
「はい、T字橋ですね」
「えぇ、作りかけのタンクかと思いましたよ。えぇ」
「…」

「それじゃ、行きましょか」
クランクを回し、前に目を向けると、ウッドデッキの道が続いている。
遠目では豪華に見えなくもないが、腐っているのか?
進むたびに、ガタンガタン、ガタンガタン。
なかなかガタがきている様子。

ガッタンガッタン。
ガタガタ…ガタガタ…。
「もし、道に穴が空いたらどうなるんやろ?」
「貫通したら、俺、どうなるんやろ?」
この道を走る時、いつもそんなことを考えてしまう。
まぁ、そのスリリングさがいい(いい!)。

ガッタンガッタンガッタン。
ガタガタガタガタ…。
ガタガタガタ…。
後ろで風景の写真を撮っていたSさんが追い付いてきたのだろう。
板で作られた路面の軋む音が、今まで以上に鳴り響き、ヒヤッとする。
「貫通したら、俺ら、どうなるんやろ…?」
繰り返すが、これがまたスリリングでいい(いい!)。

正直、死にたくはないが、ガッタンガッタンうるさい中、俺とSさんは進む。
と、ウッドデッキの朽ち果てた箇所を板で補修しているのだろう。
板の上に補修用の板。
板の上に補修用の板。
まさに、道ははりぼて。
ガタガタガタガタ…ガッタンガッタン…が、更にうるさくなった。

「なんちゅーうるささやねん…」
「道、ボロボロすぎるやろ…」
まぁ、これまで、俺はこの「尼っ子リンリンロード」における運河工場ゾーンを何度か走っている。
そのため、路面のクソさ加減を知っていたが、ふたりで走ることで、そして倍のガタガタを聞くことで、更に思い知った。
この道は、本当にクソだと。
でも、いい(いい!)。

運河沿いを走り終え、Sさんに話し掛ける。
「これから『阪神しまなみ海道』の入口(東側の)、鳴尾浜に向かいます」
「えぇ、はい」
「で、物流センターや工場に囲まれた道を進んで、武庫川を渡ります」
「えぇ」
「武庫川を渡って、南へ進めば鳴尾浜。まぁ、すぐですわ」
「えぇ、はい」
「では、信号が変わったら、行きましょう」

つづく

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