(948)三重県から来たロード乗りの客人~初めて訪れる~

南芦屋浜より東灘芦屋大橋を渡ると、深江浜に入る。
深江浜は、今回のライド(往復40㎞程度だが)の折り返し地点。
三重県から来られたSさん(40代 男性)と一緒に走る時間も、そう長くはない。

橋の手前で脚を止め、振り返る。
「Sさん、ちょっと休憩しましょ」
「えぇ、まぁ。えぇ」
俺には、彼に話したいことがあった。
何も、感傷的になって「ふたりで走るのもあと少し…。名残惜しいです…」ではない。

「Sさん、次の深江浜が『阪神しまなみ海道』のゴールです。全体で見れば、折り返し地点です」
「えぇ、ふふふ」
「昨日、飲んでる時に話しましたが、うどんとそばの自動販売機があるん、憶えてますよね?」
「えぇ、まぁ」
「で、一応、確認したいんですけど、食べられますよね?今、食欲ありますか?」
「えぇ、まぁ、×××でね、えぇ。×××で大丈夫です」

以前、記事に書いたが、俺はライド中にしっかりしたものを食べたくない。
調子が悪くなる(調子が良くても遅いが)。
Twitterで、「今日は○○山を登って△△さんの蕎麦を食べました」。
そんなツイートを目にすると、画像の蕎麦は美味そうに感じられるが、「俺はようせんわぁ…」だ。
まぁ、Sさんは立て続けにホルモン焼き300gを食べられる、同世代でも食欲旺盛なタイプなので、うどんぐらいは余裕だろう。
分かっている。
頭では分かっている。
ただ、無意識のうちに…だ。
何に対しても自分の基準を当てはめてしまうのか、「本当にうどんを食べられるか?」をしっかりと確認したい。
もう一度、Sさんに確認を取りたい。
「大丈夫なんですよね?本当に、今からうどんを食べられるんですよね?」
「えぇ、大丈夫です。ふふふ」

スロープを上がり、橋を渡る。
途中、背後からSさんの気配が消え、「何してるんやろ?」。
振り返ると、脚を止めて写真を取っている様子。
「これは都合がええな」
「OK」
俺も脚を止めた。
橋の上からは、深江浜が一望できるため、これから向かう「石田鶏卵」の位置を確認できる。

石田鶏卵について、詳しくは知らない。
業務用の卵屋?
コンビニ?
スーパー?
分かっていることは、店の前に自販機が並び、そのひとつが、そばとうどん。
場所は、Googleマップで確認しており、確か、グラウンドの北側(何のグラウンドかは知らん)。
そして、赤いテント。
「グラウンド、あるなぁ」
「お、あそこに赤いん見えるわ」
「あれかぁ」

橋を渡り終え、すぐに着いた。
石田鶏卵に着いた。
「深江浜にね、石田鶏卵っていうね、うどんとそばの自販機、置いてる店があるんですよ。評判でねぇ。美味いですよ」
前日、酒を飲みながら、俺はSさんにそう伝えた。
いかにも常連という口振りで。
ただ、実際は、この日が初めて。
この日、俺は初めて石田鶏卵を訪れた。

つづく

「読んでくれる人が増えるには、どうしたらええやろ?」
そんなことを考えながら、記事を書いています。
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