(964)三重県から来たロード乗りの客人~ショートメッセージが怖い⑥~

翌日、昼過ぎに目覚め、「忘れる前にやっとかな」。
サイコンのセンサーに新しいボタン電池を入れる。
これまで、俺のサイコンは、時速も平均速度も表示せず、ただ時計として機能するのみ…だったが、違う。
今、生き返った。
取扱い説明書に記載された、全ての機能を発揮できるのだ。
やっと。

「ちょっと走りに行こか」
そんな気分になり、ジャージに着替えて近所のサイクリングロードへ。
シャカシャカシャカ…。
インナーで脚を回しまくり、サイコンに目をやる。
「おぉ」
電池を交換するまで「–:–」が表示されていた画面に、しっかりと時速が表示されている。
「23:3km/h」と。
俺は頭を垂れ、「知りたくない現実ってあるよな…」と思った。

とは言いながらも、昨日のことを思い出すと、気分は晴れやか。
とても晴れやか。
「スジ煮込み購入」
「唐揚げ買ったら、脈絡無しにオマケしてもうて…」
尼崎観光中のSさん(三重県在住 40代 男性)より、誰も頼んでいない、何のニーズも無いリアルタイム速報を、ショートメッセージで送り続けられ、本当に苦しかった。
仕事中の俺にとって、この終わりの見えないやりとりは、「鬱陶しい」を通り越して「怖かった」。
まぁ、仕事中以外でも、心の底から「怖い」と感じただろう。

後になって、メッセージの流れを読み返したが、「今はどこにいるんですか?」や「何を食べてるんですか?」、「美味しかったですか?」など、俺は質問をしていない。
一切、質問をしていない(何故、質問されないか察してほしい)。
にも関わらず、自分の行動をいちいち送ってくるSさん。
本当に「怖すぎるわ…」だ。

「自分が何をしているのか」
それを共感してもらいたいなら、Twitterで大いに発揮すればいい。
誰にニーズがあるのかは分からないが、自分の行動を逐一ツイートする人がいる。
何度も何度も。
Sさんもそうすべきだった。
誰も聞いていない内容のショートメッセージを連発されても、俺は絶対に共感しない。
ただの迷惑だからだ。

まぁ、Sさんに悪気は無かったのだろう(やってることは極悪やけど)。
昨日のことは昨日のこと…として、平穏な1日を楽しもう。
俺はクランクを回し、やがて、家に着いた。

「17時ぐらいには、出社しといた方がええなぁ」
風呂に入って汗を流し、会社へと向かう。
「休日出勤、連発やんけ」という気もするが、もういい。
慣れてしまった。
またサドルに跨がり、クランクを回す俺。

つづく

いつも読んでくれて有り難うございます。
次が最終回です。
書き始めると、最初の想定よりも長くなり、「読み続けてる人もだるい気分やろなぁ」と思ったりします。
が、やっと終わりますので。
押してね。
↓↓↓↓↓

にほんブログ村 自転車ブログ ロードバイクへ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする