(1028)街角に潜む悪魔-2

「こんにちは!これこれ、3万!これ、3万!」
信号待ちの間、真横に止まったクロスバイクのおっちゃんから急に話し掛けられ、「誰…?何…?」。

「なぁ、これ3万!」
「これ!」
あまりにも唐突で、「こいつ、狂ってんのか…?」と思ったが、どうやら、おっちゃんのクロスの値段が3万円っぽい。
「…」
そんなこと、誰も聞いていない。
誰も興味が無い。
いきなり話し掛けてきて、相手の反応を無視し、そして一方的にアピール。
「なんちゅー絡み方やねん?」と思う。
はっきり言って、気持ち悪い。

「なぁ!」
間髪入れず、おっちゃんが吠える。
「これ、アメリカ製やねん!」
なるほど。
おっちゃんのクロスは、3万円でアメリカ製である…と。
誰も聞いていないし、興味も無い。
面倒くさい絡みは、他でやってほしい。
本当に。
続けて、「兄ちゃんが乗ってんのはBianchiやろ!?」。
尋ねられたので「はい」と答えたところ、「なんぼしたん!?それ!」。

困った。
自分が乗るロードバイクの値段を聞かれたことは、過去に何度もある。
例えば、初対面の人に趣味を聞かれ、「サイクリングです。ロードに乗ってましてねぇ」。
そう答えると、「ああいう自転車って高いんでしょ?いくらぐらいするんですか?」という流れになり、俺はいつも悩む。

「Bianchi ARIA 105(完成車)の定価を言ったらええんやろか?」
「それとも、実際に購入した価格を答えたらええんやろか?」
「そういや、完成車に付いてきたホイールをRacing Zero Niteに交換したけど、この場合、どうしたらええんやろ?」
「完成車の値段にRacing Zero Niteの値段を足せばええんか?」
「いや、そもそも…や。細かい値段なんか忘れてもうたわ…」
「う~ん、適当に『30万ぐらいです』言うとこか」
「まぁ、こんなどうでもええことで悩むんもアホらしいしな」

さて、おっちゃんの顔を見て回答しよう…としたところ、「なぁ、どこで買ったん!?なぁ、どこで買ったん!?」。
「え…」
答える前に、次の質問が飛んできた。

本当に勘弁してほしい。
確かに、少し悩んだせいで会話に間ができた。
しかし、ほんの2秒3秒のこと。
「待たれへんのか…?」
「こいつ、一瞬でも会話が途切れたら死ぬ病気か…?」
面倒くさいを通り越して、恐怖を覚える。

もう、いい。
望まないコミュニケーションなど害悪でしかない。
強制的に終わらせたい。
「無視して逃げよか」
「付き合いきれんわ」
横目で信号を確認。
「青に変わっとってくれ!」
「!」
赤のまま…。

つづく

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