(282)伊勢志摩を走る。~2日目 サイクリングフェスティバル、スタート!~

伊勢志摩サイクリングフェスティバル、当日の朝を迎えた。
俺が申し込んだBグループは、午前8時5分スタートだが、起きたのは3時。
「7時にチェックアウトするとして、それまで時間が有り余ってるな」と、とりあえず風呂に入った。
30分ほど湯船に浸かり、体を拭いてからコーヒーを飲む。
「まだ時間あるな」。
特にすることもないので、また風呂に入り、コーヒーを飲み…を繰り返していると、外が明るくなってきた。
「そろそろ支度しよ」。

ホテルの前で輪行バッグを開けている時、Aさんからのメールに気付く。
「僕たちは、今、1階でコーヒーを飲んでいます。7時15分にはチェックアウトして、バスに乗って志摩スペイン村へ向かいます」。
「あっそ」と思いながら読んでいると、AさんとBさんがホテルから出てきた。
「おはようございます」。
挨拶を交わし、俺はフレームにホイールをはめた。
輪行バッグを畳んでリュックに詰め、サドルに股がった時、ちょうどバスが来た。
前の方の席で、Bさんが俺に向かって手を振っているのが見えた。

ホテルからスペイン村は、徒歩で10分程度の距離。
当然、ロードバイクだとすぐに着く。
スペイン村までの短い道のりは、緩やかな上り。
インナーで軽くクランクを回していると、あちらこちらから自転車乗りが集まりだした。
大勢の自転車乗りが、車道の左端に長い列を作る。
会ったこともない人たちの後ろに付き、俺は幸せな気分になる。
イベントはまだ始まっていないが、「これがサイクルイベントなのか」と思い、その熱気を楽しんだ。

志摩スペイン村の臨時保管所に進むと、AさんとBさんの姿を見掛けた。
「お疲れ様です」。
「お疲れ様です」。
ついさっきホテルの前で顔を合わせているが、一応挨拶を交わす。
「結構、人が増えたきましたね」。
「ほんまに1,000人いそうですね」。
「スタートまで時間がありますし、まずロッカーに行きましょうか?輪行バッグとかスニーカーとか、ロード乗るのに必要じゃないものを入れたいんで」。
3人でロッカーに向かうと、シャッターが下りていて中に入れない。
「最悪…。いらんもん持って走らなあかんのかよ…」。
頭を抱えていたところ、手荷物一時預り所がある旨、アナウンスがあった。
「耐えた…」と思う。

開会式が始まる。
志摩市の市長さんと数名がステージに立ち、何かスピーチしていたが、拍手はまばら。
みんな、この後のスタートに神経がいっているのだろう。

午前8時になった。
駐車場に設けられたスタートから、Aグループが走り出す。
我々は、この後のBグループ。
「これって、ゼッケン番号通りに並ばないあかんのかな?」とあたふたした。
が、「ここまできて悩んでもしゃないわ」。
結局、適当に並んだ。

「間も無くBグループのスタートです。皆さんで、カウントダウンしましょー!」。
司会?の姉ちゃんの声が、アナウンスされる。
「5!」、「4!」、「3!」、「2!」、「1!」。
で、スタートピストル、まさかの不発。
一瞬、「はぁ?」と思ったが、気を取り直し、みんな一斉にスタート。

我がチームは、先頭にAさん。
次に、マウンテンバイク乗りで一番頼り無いBさん。
Bさんの後ろに俺。
3人揃って自転車を楽しむ初めての旅、57㎞の旅がついにスタートしたのだ。

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